【歌詞の意味】Official髭男dism「Cry Baby」のここがすごい!強い決意に、勇気をもらえる!

【歌詞の意味】Official髭男dism「CryBaby」のここがすごい!歌詞の意味

こんにちは!

今日は、Official髭男dismの「Cry Baby」を徹底的に考察し、歌詞の意味を解説していきます!

力強く情熱的な歌詞と、目まぐるしい転調によるドラマチックなメロディーが魅力的な本楽曲に、歌詞分析の観点から迫ります!

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アニメ『東京リベンジャーズ』の主題歌

本楽曲は、今大人気のヤンキー漫画『東京リベンジャーズ』の主題歌となっています。まずは、『東京リベンジャーズ』を知らない人のためにも、あらすじを見てみましょう!

『東京リベンジャーズ』あらすじ

26歳の冴えないフリーターである主人公の花垣武道は、中学時代は不良でした。ある日彼は、中学時代に付き合っていた恋人が、暴力団の抗争に巻き込まれて死亡したということを知ります。

そんな彼は、ある日バイトの帰り道の途中に何者かによって背中を押され、電車のホームに転落してしまいます。死を覚悟する彼でしたが、なんとこのことをきっかけに、中学時代にタイムリープしてしまうのでした。

タイムリープ能力に目覚めた彼は、中学時代の恋人が殺されてしまうという未来を変えるために、恋人が殺害される元凶となった不良グループで頂点を目指すことを決意します。

周りの不良たちと比べて心身ともに弱い主人公が、恋人を救うべく不良グループの中で成り上がっていこうと奮闘する物語です。

以上が、『東京リベンジャーズ』のあらすじになります。本楽曲にも、これらのストーリーが反映された表現がたくさんあります。

あらすじでも述べたように、主人公である花垣武道は、ぶっちゃけ弱いです。

特に、物語が始まった直後。しかし『東京リベンジャーズ』で描かれるのは、そんな弱い主人公が、最悪の未来を変えるべく奮闘する姿です。

本楽曲のタイトル「Cry Baby」の意味は、「弱虫、泣き虫」です。まさに、花垣武道にぴったりな表現となっています。

そんな「弱虫」な彼が、叩かれては起き上がるというアニメのストーリーと、本楽曲に描かれる「諦めない気持ち」は非常によく重なっています。

物語作品とのつながりにも注目しながら本楽曲を聴くと、より楽曲世界が鮮明に見えてきます!

情熱的でドラマチックな歌詞

本楽曲の歌詞は、まさに不良同士がケンカしてる最中の様な表現が多く用いられています。

これらの歌詞がとても情熱的で、聴いているこっちも熱い気持ちになってしまいます。

過去に考察した「Pretender」では、どちらかと言うとしっとりとしたラブソングというイメージがありましたが、こんな風に熱量MAXな楽曲も非常に魅力的です。

↓「Pretender」の考察はこちら!↓

また本楽曲は聴いていて、不良たちが拳を交わしながら、お互いに成長していく情景をドラマチックに想像することができます。

『東京リベンジャーズ』を知っている人ならば、なおのことです。視点人物達の姿をリアルに想像できるため、聴き手は楽曲世界に引き込まれていきます。

次の章では、歌詞のどういった部分から、上記のような効果が生まれているのかを考えていきます!

歌詞の意味

胸ぐらを掴まれて
強烈なパンチを食らってよろけて
肩を並べうずくまった
予報通りの雨にお前はにやけて
「傷口が綺麗になる」なんて嘘をつく

Official髭男dism「Cry Baby」-作成:藤原聡
雨の降るアスファルト

ここでは、視点人物が仲間と共にケンカしている様子が描かれています。

”胸ぐらを掴まれて
強烈なパンチを食らってよろけて
肩を並べうずくまった”

という歌詞は、一言一言が区切られてリズミカルに歌われます。

言葉自体も、胸ぐらを掴まれる→パンチを食らう→うずくまるという風に、一連の動作が流れるように、かつ目まぐるしく変化していくように表現されています。

こういった表現は非常に映像的であると言えます。

そのため聴き手は、ドラマチックな作品世界の情景をリアルに想像することができます。

”予報通りの雨にお前はにやけて
「傷口が綺麗になる」なんて嘘をつく”

は先程とは一転して、少し落ち着いた映像表現に変わります。

会話が入ることで、イメージする映像も、先ほどと比べて少し落ち着きます。

こういった表現を用いることで、”肩を並べうずくまった”=仲間と一緒にボコボコにされた後という表現を強調しているのではないでしょうか。

また、”予報通りの雨”とは、予期できた災難を表しているとも考えられます。

つまり、こんなふうにボコボコにされることを「お前」はある程度分かっており、「予定通りだな。」と強がっているのです。

こんな風に強がる様子は何となく不良っぽいイメージがあり、アニメ世界観をよく表現しています。

いつも口喧嘩さえ
うまく出来ないくせして
冴えない冗談言うなよ
あまりのつまらなさに
目が潤んだ

Official髭男dism「Cry Baby」-作成:藤原聡

ここでは、「『傷口が綺麗になる』なんて嘘をつく」に対応した視点人物の感情が描かれています。

「いつも口喧嘩さえうまく出来ない」彼が放った冗談は、視点人物にとってもわかりきった嘘だったのかもしれません。

ボコボコにされた悔しさ、それを共有できた大切な仲間。

そんな感情が渦巻き、視点人物は”目が潤ん”でしまったのではないでしょうか。

その理由を、「冗談があまりに詰まらなかったから」という表現も、強がっていて不良らしいですね。

強がって笑い泣きになっている視点人物の姿が目に移ります。

雨が降っているという情景も、そんな視点人物の涙を隠していて非常にこの状況にマッチしています。

何度も青アザだらけで涙を
流して 流して
不安定な心を肩に預け合いながら
腐り切ったバットエンドに抗う
なぜだろう 喜びよりも心地よい
痛み ずっしりと響いて
濡れた服に舌打ちしながら
晴れ上がった顔を見合って笑う
土砂降りの夜に 誓ったリベンジ

Official髭男dism「Cry Baby」-作成:藤原聡

ここでは、何度倒されても立ち上がるという、アニメ作品世界を表したような表現が用いられています。

”何度も青アザだらけで涙を 流して 流して”という歌詞は、何度も倒される視点人物達の様子を表しています。

”不安定な心を肩に預け合いながら”

という歌詞は、仲間と共に何度も立ち向かう様子を表しており、そんな仲間と切磋琢磨しながら、悪い未来を変えるべく奮闘する不良たちの姿が描かれています。

そして、立ち向かっていくことは痛みを伴いながらも、”喜びよりも心地よい”のは、この痛みが必ず未来への糧となるからです。

何度倒されても立ち上がるという決意が、この歌詞から感じられます。

”濡れた服に舌打ちしながら
晴れ上がった顔を見合って笑う”

この表現も不良らしく、仲間同士の男らしい友情が描かれています。

そして仲間とともに、必ず立ち上がるという「リベンジ宣言」を雨の降る夜に誓うのです。

胸ぐらを掴み返して
反撃のパンチを
繰り出すくらいじゃなきゃ
お前の隣には立てないから
相手が何であれ日和らない
何度伸されても諦めない
忘れるな忘れるなと
言い聞かせ続けたのに

Official髭男dism「Cry Baby」-作成:藤原聡
闘気を纏う男性が繰り出すパンチ

ここでは、何度でも立ち上がるという視点人物の決意が描かれています。

歌詞初めには、強くなろうとする視点人物の感情が表れています。

”相手が何であれ日和らない
何度伸されても諦めない

という歌詞にも、そんな視点人物の決意が表現されており、”言い聞かせ続けたのに”からは、そうして立ち向かい続ける中での苦悩を感じ取ることができます。

もしかしたら、逃げ出したいと感じたことも山ほどあるのかもしれません。

そんな中でも自分を奮い立たせる姿は、聴き手に勇気を与えてくれますね。

あぁ 傘はいらないから
言葉を一つくれないか
微温い優しさではなく
弱音に侵された胸の奥を
抉るような言葉を

Official髭男dism「Cry Baby」-作成:藤原聡

ここでは、視点人物を奮い立たせる言葉について描かれています。

”あぁ 傘はいらないから”

雨の降る中でも傘=自分を守るものはいらないという表現です。

視点人物が求めるものは、安全な道ではなく、雨に象徴されるような困難にも立ち向かうことのできる強い自分なのです。

”弱音に侵された胸の奥を
抉るような言葉を”

だからこそ求める言葉は優しいものなんかではなく、自分の弱さと向き合えるような厳しい言葉なのです。

より強くなるために自分の弱さと向き合うという、人にとって辛い行動に立ち向かっていく、視点人物の強さへの決意が見て取れます。

何度も青アザだらけで涙を
流して 流して
不安定な心を肩に預け合いながら
腐り切ったバットエンドに抗う
なぜだろう 喜びよりも心地よい
痛み ずっしりと響いて
濡れた服に舌打ちしながら
晴れ上がった顔を見合って笑う
土砂降りの夜に
囚われの日々に 問いかけるように
光った瞳の中で 誓ったリベンジ

Official髭男dism「Cry Baby」-作成:藤原聡

前に分析した部分は割愛していきます。

”囚われの日々に”とは、「弱さ」に囚われた自分を表現した歌詞であると考えられます。

ここまでの分析でもわかったように、視点人物を突き動かすものは未来を変えるという、強さへの渇望です。

そんな強い決意のもと求める渇望は、絶対に自分でつかみ取るという意思をひしひしと感じます。

それを表したのが”光った瞳”であり、その瞳を持って改めてリベンジを誓うことで、本楽曲は終わります。

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考察

ドラマチックな映像表現と心理描写

本楽曲は映像的でドラマチックな表現と、視点人物の心理状況の描写が巧みに織り交ぜられています。

1番Aメロでは不良たちのケンカから始まり、ボコボコにされながらも立ち上がり続けるという決意が描かれることで本楽曲は進行していきます。

”何度も青アザだらけで涙を 流して 流して”

”濡れた服に舌打ちしながら
晴れ上がった顔を見合って笑う”

などのように、心理描写が描かれる中でも、映像的な表現が各所に用いられています。

こういった表現の数々により、聴き手は楽曲が描く世界観を具体的にイメージしながらも、映像における視点人物の気持ちを感じることができるのです。

「ここの場面はこういった映像になってて、そこで登場人物が感じている気持ちはこんなの」という楽曲の世界観が、ダイレクトに聴き手に伝わります。

だからこそ本楽曲は、とてもドラマチックに展開されていくのではないでしょうか。

本楽曲はアニメ主題歌でありながらも、楽曲内で映像的な世界観をしっかりと確立している、と言えます。

楽曲を聴くだけで、PVやMVを見ているかのような、ドラマチックな情景を思い描くことができるのは、本楽曲の魅力であると言えます。

聴き手に勇気を与える強い決意

本楽曲はアニメ世界観をよく表しながら、聴き手に勇気を与えるような構成になっています。

特に、何かに挑戦している人には、この曲が良く刺さるのではないでしょうか。

本楽曲内では、一貫して挑戦し続ける視点人物達の姿が描かれます。

視点人物たちの想いが叶ったり、何か成功したりといった描写が本楽曲にはありません。

なかなか目標にたどり着かないという状態は、誰にとっても辛いものです。

そんな中でも倒されては立ち上がろうとする視点人物の姿が、聴く人に勇気を与えるのではないでしょうか。

うまい具合にぼかされた視点人物

本楽曲の視点人物について、どんな人物を思い描いたでしょうか。

アニメ世界の主人公?それとも、作詞者自身でしょうか?

本楽曲は、アニメ世界観をよく表している、言い換えれば花垣武道の感情をよく反映しているのですが、それと同時に視点人物が誰であるのかは不明瞭にされています。

というのも、本楽曲では1人称単語が出てきません。

多くの楽曲では、「僕」や「私」などが使われていますよね。

本楽曲では、意図して視点が誰であるのかをぼかしているのではないかと考えられます。

だからこそ、思い描く情景自体は同じでも、視点が人によって違う、という現象が起こるのかもしれません。

実際にネットなどの反応を見ても、視点人物が花垣武道と感じた人や、「お前」こそが花垣武道であり、視点人物は作成者である藤原聡である、もしくは聴き手である我々であると感じた人などがいました。

このように視点を不明瞭にする行為は、他の楽曲ではあまり見られません。一見すると、少しわかりづらくなってしまうようにも思えます。

しかし本楽曲ではこのぼやけ感を見事に使いこなし、アニメ世界観を感じながら、主人公である花垣武道の決意を感じらながら、自分自身と重ね合わせながらといった風に、視点を絶妙にぼかして聴き手を楽曲世界に引き込んでいる、と言えるのではないでしょうか。

こういった要素によって本楽曲は、アニメファンと楽曲のファンの両方に愛されていると考えられます。

筆者の感想

この楽曲を初めて聴いた時は衝撃的でした。

一般的には、優しいラブソングを歌う、おしゃれな曲を歌うといったイメージの定着しつつある「Official髭男dism」ですが、こんなにも情熱的で、いい意味で男臭い、ダークな楽曲が作れるのか、と。

楽曲の世界観は非常に不良っぽく、全体的に力強いイメージですが、サビでは一転して藤原さんのハイトーンによって演出される爽やかさを感じることができます。

歌詞分析でも、楽曲世界観を構成する巧みさ、情景をうまく使った心理描写など技術のオンパレードであり、思わず感動してしまいました。

本楽曲が大人気を誇る理由もうなずけます…

本楽曲を聴くことで、アニメを見たくなる、という人もいそうですね。私の考察も、この記事を読んでくれたあなたにとって、本楽曲の魅力を伝える一端になれたのならうれしいです!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

ご感想やご意見などは、ぜひコメント欄までお願いします!

それでは( ^^) _U~~

 

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