こんにちは!
今日は、優里の「クリスマスイブ」を徹底的に考察し、歌詞の意味を解説します!
大好きな「君」と、クリスマスを過ごせない。
頭ではわかっていても、現実を受け入れられない「僕」の姿が、切ない。
そんな本楽曲の魅力に、歌詞分析の観点から迫ります!
✔大好きだからこそ、現実を受け入れられない「僕」
✔クリスマスが告げる、2人の「終わり」
優里初のクリスマスソング
「クリスマスイブ」は、優里史上初となるクリスマスソングです。
色褪せない思いと、色褪せた景色が交錯した1曲とされる本楽曲。
冬にぴったりの歌詞やメロディーに、優里が描く切ない感情が非常によく映えた一曲となっています。
視点人物である「僕」が描いた感情と、クリスマスの情景が奏でるハーモニーに注目しながら、歌詞の意味を見ていきましょう!
歌詞の意味
1番
愛が揺れていたキャンドルみたいに
優里「クリスマスイブ」-作成:優里
いつの間にか溶けてなくなっていた
12月24日 会えないままで
このまま僕ら終わるのかな

ここでは、「僕」が抱いた後悔や寂しさが表現されています。
“愛が揺れていたキャンドルみたいに
いつの間にか溶けてなくなっていた”
「燃えるような恋」とはよく言ったものですが、それも終わりを迎えてしまいました。
まるでキャンドルが溶け切ってしまったかのように、2人の愛も消えてしまったのです。
この歌詞から察するに、2人は恋人関係だったのでしょう。
“12月24日 会えないままで
このまま僕ら終わるのかな”
この歌詞から、2人の別れはそう遠い過去の話ではないことがわかります。
というよりむしろ、ちゃんと別れてもないのかもしれません。
“このまま僕ら終わるのかな”=まだ終わっていない、けど終わりかけている。
少なくとも、「僕」はそう感じているようです。
これらの歌詞から、何らかの要因によって、2人は別々のクリスマスを過ごすことになってしまった、ということがわかります。
もしも君が僕を思い出してくれてたら
優里「クリスマスイブ」-作成:優里
あの場所に居るんじゃないかって
待っていたよ
ここでは、わずかな期待に思いを寄せる「僕」の様子が描かれています。
“あの場所”とは、2人の思い出の場所か何かでしょうか。
もし「君」も、「僕」のことを恋しく思っていたら、来てくれるんじゃないか。
そんな淡い期待に身を寄せ、「僕」は寒空の下「君」を待っています。
君が居る街に 僕も居るのにな
優里「クリスマスイブ」-作成:優里
プレゼントを渡すには馬鹿みたいに遠い
君に贈りたい言葉も気持ちも
届くはずのないクリスマスイブ
ここでは、「君」に会えない「僕」の切なさが表現されています。
“君が居る街に 僕も居るのにな
プレゼントを渡すには馬鹿みたいに遠い”
「君」に会いたい一心で、街までやってきた「僕」。
しかし、「君」に直接会いに行くことはできません。
きっと「僕」は、心のどこかでわかっているのです。
「君」とは会えないことも、もう「僕」を想っていないことも。
この感情について、詳しくは以下の【考察:頭ではわかっていても…】で述べます。
身体的な距離と心理的な距離の差に、「僕」は思い苦しみます。
2番
飾り付けるように
優里「クリスマスイブ」-作成:優里
思い出光らせた
捨てられない物が
多すぎるなぁ

ここでは、「君」との思い出を捨てられない「僕」の様子が描かれています。
“飾り付けるように
思い出光らせた”
まるでクリスマスツリーの飾りつけのように、キラキラと輝く思い出たち。
それを一つずつ、「僕」は思い返してみます。
「君」を待ちながら、思い出をふりかえっているのです。
そして、思い返してみると、大切で捨てられない思い出ばかりだと「僕」は感じます。
もしも何もかもが巻き戻せるとしたら
優里「クリスマスイブ」-作成:優里
色褪せてしまった僕ら
見つけたいよ
ここでは、もう一度元に戻りたいと願う「僕」の様子が描かれています。
“色褪せてしまった僕ら
見つけたいよ”
心のどこかでは、もう元には戻らないこともわかっています。
それでも、もう過去のものになってしまった「君」との思い出を、もう一度見つけたいと「僕」は願います。
「君」がいないことで、すっかり色あせてしまった街の景色。
それでも、思い出だけは嫌と言うほど鮮やかに、心に刻まれています。
「僕」は、そんな事実に苦しめられるのです。
君が居る街に僕も居るのにな
優里「クリスマスイブ」-作成:優里
サプライズだって目の前に現れてよ
君に贈りたい言葉も気持ちも
飾り付けられないクリスマスツリー
ここでも、1番サビと同じように、「君」に会えない「僕」の切なさが表現されています。
「サプライズでした!」と「君」が目の前に現れてくれたら、どんなに楽だろうか。
起こりもしない可能性にすら、「僕」はすがってしまいます。
それほどにも、「僕」は「君」が万が一にでも、ここに来てくれることを待ち望んでいるのです。今、世間はまさにクリスマス一色だというのに、「僕」は2人のクリスマスツリーに、何も飾ることができないのです。
2番以降
時計の針が0時に近づくほど
優里「クリスマスイブ」-作成:優里
心が揺れる
もう帰りたい恥ずかしいくらい
今も好きだってことそれだけだよ

ここでは、どうしても諦められない「僕」の気持ちが描かれています。
“時計の針が0時に近づくほど
心が揺れる”
もうすぐ、クリスマスイブが終わってしまう。
このままだと、本当に「君」に会えないまま、クリスマスを迎えてしまう。
「僕」は、焦りにも似た感情を抱きます。
ただ、ひたすらに「君」が好きだ。
どうすることもできない「僕」は、一人虚しく「君」のことを思い続けます。
君が居る街に僕も居るのにな
優里「クリスマスイブ」-作成:優里
傘のした一人 雪を見つめていたよ
君に贈りたい言葉も気持ちも
届くはずのないクリスマスイブ
ここでは、虚しく「君」を待ち続けている「僕」の様子が描かれています。
“君が居る街に僕も居るのにな
傘のした一人 雪を見つめていたよ”
雪が降る中、一人で待ち続ける「僕」。
きっと、寒くてさみしくて、今すぐにでも帰りたいでしょう。
それでも「僕」は、「君」を待ち続けます。
クリスマスを迎えるまで、残された時間は残りわずか。
「君」が現れるわずかな望みを「僕」は見つめながら、本楽曲は終了です。
考察
頭ではわかっていても…

本楽曲の主なストーリーは、「僕」が「君」のことを待ち続けている、というものになります。
ここで重要なのは、「僕」は本当に「君」が現れると思っているのか、という点です。
ここで、次の歌詞に注目してみましょう。
“君に贈りたい言葉も気持ちも
届くはずのないクリスマスイブ”
この歌詞を見ると、「君」に「僕」の想いは届かない、と「僕」が考えていることがわかります。
つまり「僕」は、心のどこかで、「君」は来てくれないということをわかっているのです。
それでも、「僕」は「君」のことを待ち続けます。
万が一にでも「君」が現れてくれたら、すべてが元通りになる気がしているから。
ありえない、と理解しているはずの可能性にすら、「僕」はすがってしまうのです。
それほどまでに「君」が好きだという気持ちと、一人ぼっちで雪の中待っているという対比が非常に切なく、聴き手を楽曲世界に引き込みます。
「クリスマス」というタイムリミット
なぜ「僕」は、わざわざクリスマスイブに、「君」を待ち続けているのでしょうか。
それは、クリスマスが「君」との関係に終わりを告げる、タイムリミットになっているからです。
ご存じの通り、クリスマスは多くの恋人たちにとって、特別なイベントになっています。
そんなクリスマスを、「君」とは過ごせない。
この事実は、「僕」と「君」の関係が、本当に終わってしまったことを「僕」に告げます。
クリスマスが来てしまったら、上記の考察に書いたような現実を、ついに受け入れなくてはならなくなってしまうのです。
“12月24日 会えないままで
このまま僕ら終わるのかな”
“時計の針が0時に近づくほど
心が揺れる”
これらの歌詞に、「僕」の焦りが見て取れます。
本来、お祝いするべき、喜ばしい瞬間であるはずのクリスマス。
それが訪れる瞬間に、「僕」の悲しみが凝縮されています。
これが、本楽曲をより一層切なくしている仕組みである、と言えるのではないでしょうか。
筆者の感想
すごく切ない1曲です。
人って、自分の都合のいいように物事を捉えてしまいますよね。
通学路で待っていたら、あの子に会えるんじゃないかとか。
ここで待っていたら、一緒に帰れるんじゃないかとか。
そんな妄想をしては、現実に突き放されたり。
未練がましい、諦めが悪い、それでも「僕」の気持ちは、痛いほどわかります。
こういった、私たちが既に知っている気持ちを描くのが、優里は本当に上手だと感じた楽曲でした。
この記事の感想やご意見など、是非コメント欄までお待ちしております!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
それでは(@^^)/~~~
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