こんにちは!
今日は、優里の「レオ」を徹底的に考察し、歌詞の意味を解説します!
飼い犬の、飼い主に対する「愛情」が歌われた本楽曲。
大切な家族である、ペットという存在。
「とある飼い犬」の深い愛情と切ない結末に、涙が止まらない。(電車内でこの楽曲を聴く際はご注意を…)
そんな本楽曲の魅力に、歌詞分析の観点から迫っていきます。
「レオ」という一匹の犬の物語
この楽曲は「レオ」という名前の犬の目線で歌われています。
本楽曲のMVからもわかりますし、何より曲の中では「ワン!」という鳴き声が入っているので、決定的です。
以下に、「レオ」MVの制作監督コメントをご紹介します。
大切な家族のお話。
近くにいればいるほどに、一緒にいればいるほどに、当たり前に感じてしまう事があると思います。
失ってしまってから、想いを馳せる切なさを、この歌が救ってくれた気がします。
今、この瞬間を大切にしようと、そんな想いを込めて、素直に歌に思い出をのせました。監督:酒井麻衣
https://skream.jp/news/2022/02/yuuri_leo_mv.php より引用
失って初めて気が付く、大切な存在。
本楽曲は、実際にペットを飼ったことのない人にとっても、涙が止まらない作りになっています。
実際に筆者もペットを飼ったことはないのですが、初めて聴いた時涙が零れました。
「レオ」の結末と歌詞に込められた意味に着目することで、より楽曲への理解を深めていただければと思います。
それでは、次の章から、さっそく歌詞の意味を見ていきましょう。
歌詞の意味
1番
ショーケースの中過ごしていた
優里「レオ」-作成:優里
誰もかれもが過ぎ去っていた
怖かったんだ あの日君に
連れられるまでは

ここでは、レオと「君」の出会いについて歌われています。
“ショーケースの中過ごしていた
誰もかれもが過ぎ去っていた”
という歌詞は、レオがペットショップのしショーケースの中で寂しく過ごしていたシーンです。
売れることもなく、ただショーケースの外を眺める毎日。
この時レオは、愛情を知ることなく、恐怖の中生きてきたことがわかります。
そんなある日、飼い主である「君」と出会ったところから、楽曲が動き出します。
僕と同じの小さな手
優里「レオ」-作成:優里
転げまわりくすぐりあう僕ら
こんなに君の事好きになってた
どんなときでも傍に居て
君が言うなら ああ
ここでは、レオが「君」と過ごしてきた日々について描かれています。
“僕と同じの小さな手
転げまわりくすぐりあう僕ら”
“小さな手”という表現から、レオと「君」が出会ったのはお互い小さなころの話であることがわかります。
子供のころから遊び合う、兄弟のような関係だったのかもしれません。
レオは「君」のことが大好きであり、「君」もまた、「レオ」に深い愛情を注いでいたのだと考えられます。
“どんなときでも傍に居て 君が言うならああ”という歌詞からは、「君」のことを1番に考える、レオの愛情が伝わってきます。
名前はレオ名前呼んでよ
優里「レオ」-作成:優里
君がつけてくれた名前だから
嬉しい時も悲しい時も
傍に居ると決めた大事な人
ここでは、レオの愛情が表現されています。
“名前はレオ名前呼んでよ
君がつけてくれた名前だから”
この歌詞から、レオの名付け親が「君」であることがわかります。
大好きな「君」からつけてもらった名前を大切に思い、「名前を呼んで欲しい」と思うレオの気持ちが表現されています。
この歌詞については、二通りの解釈ができると筆者は分析しました。長くなるので、【考察:「名前呼んでよ」の解釈】にてご紹介します。
“嬉しい時も悲しい時も
傍に居ると決めた大事な人”
この歌詞は、先にあった“どんなときでも傍に居て”という歌詞と対応した表現になっています。
どんな時でも、「君」のそばにいることをレオは心に誓います。「君」のことが大好きだという、レオのまっすぐな愛情が伝わってきます。
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2番
君が大きくなるほどに
優里「レオ」-作成:優里
僕との時間は減るが道理
遠くに君の友達同士
仕方がないよなあ

ここでは、成長した「君」とレオの様子が描かれています。
「君」が成長すればするほど、レオと過ごす時間は少なくなっていきます。
単純に「君」が家にいる時間も減り、レオと遊ぶことも少なくなっていったのでしょう。
“遠くに君の友達同士
仕方がないよなあ”
レオは飼い犬なので、人間の友達のように、「君」と遠くの街へ出かけることはできません。
ある種仕方ないながらも、非常に切ない状況です。そんな中でもレオは「仕方がない」と言い、「君」の帰りを待ち続けます。
これらの歌詞にも、いつまでも「君」のことが大好きなレオの気持ちを見ることができます。
最近つけるその香水
優里「レオ」-作成:優里
鼻の利く僕にとっては辛いや
今日も帰りは遅くなるんだろうか
君が居ない部屋夢を見る
あの日のこと また
ここでは、少しずつレオから離れていく「君」の姿が表現されています。
“最近つけるその香水
鼻の利く僕にとっては辛いや”
レオは犬なので、香水のようににおいの強いものは辛いところもあるのでしょう。
何気ない歌詞ですが、「君」がおしゃれに気を遣う描写があることで、「君」が少しづつ成長して大人になっていくことが表現されています。
また、もっと大事な要素として、「君」の行動の中心がだんだんとレオではなくなっていることもこの歌詞に表現されています。
そしてレオは帰りの遅い「君」に寂しさを感じ、「君」のいない部屋で、幼いころ共に遊んだ思い出を辿るのです。
名前はレオ名前呼んでよ
優里「レオ」-作成:優里
君がつけてくれた名前だから
寂しいけれど悲しいけれど
傍に居ると決めた大事な人
ここでも1番サビと同じで、レオの愛情が表現されています。
“寂いけれど悲しいけれど”
「君」がだんだん離れていってしまうという事実は、レオにとって悲しいものです。
それでも、「君」の成長を止めることはできません。
「君」のことを想い、寂しさを我慢するレオの気持ちが表現された歌詞です。
2番以降
君が誰かと暮らすことを
優里「レオ」-作成:優里
伝えに帰ってきた夜に
撫でてくれたねきっとお別れだね
最後にさ会えたから ねぇ幸せだよ
ここでは、レオと「君」のお別れが近づいていることが描かれています。
“君が誰かと暮らすことを
伝えに帰ってきた夜に”
という歌詞から、「君」が誰かと結婚することがわかります。
“帰ってきた”とあることから、「君」はすでに実家を離れて暮らしていたのでしょう。
そして「君」が結婚するということは、もういよいよ会えることはないのだろうとレオは感じます。
“最後にさ会えたから”とあることから、レオ自身、自分の命がわずかであることに気づいていたのかもしれません。
それでレオは「君」の幸せを願い、「最後に会えてうれしかった」と幸せな気持ちになります。
名前はレオ名前呼んでよ
優里「レオ」-作成:優里
君がつけてくれた名前だから
もう泣かないでよ 名前呼んでよ
あの日より大きな手で撫でてくれた
名前はレオ名前呼んでよ
君がくれた名前で良かったよ
忘れないでよ それでいいんだよ
新しい誰かにまた名前つけて
ここでは、「君」とレオの別れがついにやってきたことが描かれています。
“もう泣かないでよ 名前呼んでよ
あの日より大きな手で撫でてくれた”
この時レオはもう臨終の時だったのでしょう。
レオの最期が近いことを聞き、「君」は急いで実家に帰ってきたのだと思います。レオが死んでしまうことを悲しみ、「君」は涙を流します。
“大きな手”は1番の“小さな手”と対応して、「君」がすっかり大人になったことを表現しています。
“忘れないでよ それでいいんだよ
新しい誰かにまた名前つけて”
レオはこれ以上、「君」に悲しんでほしくないと思います。
ただ、自分のことを忘れないで欲しい。レオの最期の願いは、この一点だけだったのです。
そして、結婚して「君」の新しい家族もいずれ生まれることでしょう。
生まれた子供に、また名前を付けて愛情を注いでほしいと願いながら、レオはこの世を去っていき楽曲は終了です。
考察
「名前呼んでよ」の解釈

歌詞の意味でも紹介したとおり、“名前呼んでよ”には2通りの解釈ができます。
ひとつは、単純に名前を呼んで欲しいとレオが感じているという解釈です。
大好きな「君」につけてもらった大切な名前。
名前を呼んでもらうことで、「君」からの愛情を再確認できるという意味を込めて、“名前呼んでよ”と言っているという解釈になります。
もう一つは、より切ない解釈です。それは、レオはすでに老犬であるため、耳が聞こえにくくなっているという解釈。
レオの最期の瞬間、きっと「君」はたくさん名前を呼んであげたことでしょう。
もしかすると、「もっと名前を呼んであげればよかった」と「君」は思ったかもしれません。
どちらの解釈も切ないですが、それでもきっとレオは幸せでした。大好きな「君」と最期を一緒に過ごせて、たくさん名前を呼んでもらえて。
大好きな「君」とのつながりを象徴する「レオ」という名前。
最期の瞬間まで「君」のことを想い、名前を大切にしたレオのまっすぐな愛情に、聴く人は感動するのではないでしょうか。
失って初めて気づく大切なもの
この楽曲は、たとえペットを飼ったことがなかったとしても感動できる楽曲であると感じています。
その理由は、やはり「ペットも家族である」という前提があるからではないでしょうか。
たとえ血がつながっていなくても、種族が違っても、同じ時間を過ごした以上、それは家族と呼ぶにふさわしい間柄です。
「大切な家族の死」というテーマ。家族以外でも、大切な人の死は誰にとっても辛いものです。
本楽曲で描かれたのは、そんな「死にゆく者」目線での気持ちでした。
人は、そこにある大切なものでも、当たり前にあると少しずつありがたみを忘れていってしまうものです。
「君」も成長と共にレオに接する時間が減っていき、それは仕方のないことでもあります。
そんな中でもレオは、「君」のことを好きで居続けました。
楽曲に描かれたレオの生きざまは、大切な者を失うことに対しての、ある種の救いになるのではないでしょうか。
“忘れないでよ それでいいんだよ”
この歌詞に、すべてが詰まっています。
変わってしまうことは仕方がない。ただそこに、変わらないものがあれば。
ずっと君のことを想い大好きでいたレオの姿が、聴く人を感動させるのではないでしょうか。
筆者の感想
いや泣くて(´;ω;`)
この楽曲を外で聞くときはまじで注意です。
筆者は手遅れでした。すれ違う人がほとんどいなかったのが幸いです。
大切な者との別れというテーマの中で、「死にゆくもの」側の深い愛情が描かれた本楽曲。
ほんとうに大好きだったんだなあ…と。まっすぐな気持ちに、感動が止まりませんでした。
この記事の感想やご意見など、是非コメント欄までお待ちしております!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
それでは(@^^)/~~~
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