【歌詞の意味】マカロニえんぴつ「なんでもないよ、」のここがすごい!少し不器用な「僕」の素直さがなんとも言えない!

【歌詞の意味】マカロニえんぴつ「なんでもないよ、」のここがすごい!歌詞の意味

こんにちは!

今日は、マカロニえんぴつの「なんでもないよ、」を徹底的に考察し、歌詞の意味を解説します!

好きという気持ちが、男性目線からストレートに表現されている本楽曲。飾り気のない素直な言葉遣いはあどけなく、少し不器用な男性の恋愛感情を巧みに表現しています。

そんな本楽曲の魅力に、歌詞分析の観点から迫っていきます!

スポンサーリンク

少し不器用で、素直な気持ち

本楽曲は男性目線で歌われています。歌詞はどれも素直でストレートな気持ちがうたわれており、視点人物である「僕」の感情がよく表現されています。

その一方で、本楽曲の歌詞はいい意味で気取っておらず、飾り気がないものとなっています。
そして使われる言葉は、男性目線であるからこそ、少しだけチープになっています。

自分の素直な気持ちを表現したい。だけれども、うまい言い回しが思いつかない。そんな、少し不器用な男性の気持ちを表現している点は、本楽曲の大きな魅力であると言えます。

この、少し不器用、だけどとっても素直な本楽曲の表現に注目しながら、歌詞の分析を進めていきましょう。

歌詞の意味

1番

僕には何もないな 参っちまうよもう
とっておきのセリフも特別な容姿も
きみがくれたのは愛や幸せじゃない
とびっきりの普通と そこに似合う笑顔だ

マカロニえんぴつ「なんでもないよ、」-作成:はっとり
紅葉の下を歩く二人

ここでは、何も持っていない「僕」に、「きみ」がくれたものが描かれています。

”僕には何もないな 参っちまうよもう
とっておきのセリフも特別な容姿も”

この曲の主人公である「僕」は、特別な個性を持つ人物ではなく、いたって普通の人物であるようです。
自己評価として、「僕」はそれほど魅力的な人物ではないということが、本楽曲の前提として示されています。

つまり本楽曲は、そんな何者でもないような、いたって普通の「僕」が歌うラブソング、ということになります。

”きみがくれたのは愛や幸せじゃない
とびっきりの普通と そこに似合う笑顔だ”

そして、「きみ」がくれたものも、「愛や幸せ」といった特別なものではなく、いたって普通のありふれた日常でした。

本楽曲は、どこまでも普通な「僕」と「きみ」について歌われる楽曲である、ということがこれらの歌詞からわかります。

僕でよかったかい?
こんな僕でよかったのかい?
なんて訊いたりしないよ、
だって君がよかったんだ
そんな僕の予感なんだ
からだは関係ないほどの心の関係
言葉が邪魔になるほどの心の関係

マカロニえんぴつ「なんでもないよ、」-作成:はっとり

ここでは、そんな普通を幸せに思う「僕」の気持ちが表現されています。

”僕でよかったかい?
こんな僕でよかったのかい?”

よくJPOPで聞くようなこんなセリフ。

しかしそれは、どこまでも普通で、「きみのことが好き」という単純な事実で成り立っている2人の関係においては愚門であると「僕」は考えます。

普通であるからこそ、「僕でよかったかい?」なんて聞く必要はないのです。

そしてそのような関係は、からだがどうとか、言葉でどう表すとか、そんなものは関係ないような”心の関係であると「僕」は考えています。

「人を好きになる」という気持ちにおいて、「僕」がいちばんの要素であると感じているのは「心」である、ということがわかります。

会いたいとかね、そばに居たいとかね、
守りたいとか そんなんじゃなくて
ただ僕より先に死なないでほしい
そんなんでもなくて、ああ、
やめときゃよかったな
「何でもないよ」なんでもないよ

マカロニえんぴつ「なんでもないよ、」-作成:はっとり

ここでは、素直な気持ちをなかなかうまく言葉にできない、不器用な「僕」の様子が表現されています。

”会いたいとかね、そばに居たいとかね、
守りたいとか そんなんじゃなくて
ただ僕より先に死なないでほしい”

「僕」が感じているのは、歌詞にあるような複雑な気持ちではなく、「先に死なないでほしい」、つまり死ぬまで一緒に居たいという単純な気持ちでした。

”そんなんでもなくて、ああ、
やめときゃよかったな”

しかし、それすらもうまく言葉にできていないようで、「僕」は「やめときゃよかった」と思っています。
自分自身でも何が言いたかったのか、わからなくなっている「僕」の様子が表現されています。

これらの歌詞から、かっこよく、オシャレに自分の気持ちを表現したい、だけれどもうまく言葉にできないから、結局「なんでもないよ」と言ってしまう「僕」の心情を読み取ることができます。

2番

僕には何もないな、ってそんなこともないな
きみの本気で怒った顔も呑気に眠る顔も
きっとこの先いちばん映していくこの目
きみの大きい笑い声をきっと誰よりも
たくさんきけるのは僕のこの耳
からだは関係ないほどの心の関係
言葉が邪魔になるほどの心の関係

マカロニえんぴつ「なんでもないよ、」-作成:はっとり
ハートの風船を持ったカップル

ここでは、先に言ったような言葉も、厳密には違うことを示しています。

”僕には何もないな、ってそんなこともないな”

最初に「僕」は、自分自身が「特別じゃない」という意味で「何もない」と言っていましたが、その言葉を使ってしまうと、「きみ」といる日々の幸せすらも無いような表現になってしまうと「僕」は感じました。

「きみ」のいろんな表情や笑い声を一番感じられるのは世界中でただ一人「僕」だけです。
だからこそ、「何もない」という表現は、少し間違っています。

ここでも、うまく気持ちを言葉にできない「僕」の様子が見て取れます。

会いたいとかね、そばに居たいとかね、
守りたいとか そんなんじゃなくて
ただ僕より先に死なないでほしい
そんなんでもなくて、ああ、
よしときゃよかったか
「何でもないよ」

マカロニえんぴつ「なんでもないよ、」-作成:はっとり

1番の分析とほとんど同じであるため、省略します!

2番以降

会いたいとかね、離さないから離れないでとか
そんなんじゃなくて
そんなもんじゃなくって、ああ
なにがいいたかったっけ
「何でもないよ」なんでもないよ
君といるときの僕が好きだ

マカロニえんぴつ「なんでもないよ、」-作成:はっとり

ここでは、「僕」の素直な気持ちが表現されています。

今までのサビと違い、「離さないから離れないで」という歌詞が使われていますが、これも「僕」の気持ちを表す言葉としては微妙なようです。

いろいろ言葉を探しながらも、やはりうまく言葉にできない「僕」の様子が見て取れます。

そして、そんな「僕」の素直な気持ちを表現した言葉こそ、「君といるときの僕が好きだ」という歌詞です。

他の難しい言葉ではうまく表現できませんが、「君といたい」という気持ちこそが、「僕」の本当の気持ちであるということがわかります。

スポンサーリンク

考察

不器用だからこそ、心に響く

本楽曲の歌詞は男性目線で、その素直な気持ちが不器用ながらに表現されていました。

一般的にJPOP歌詞と言えば、情景や現象に恋愛感情を重ねたり、言葉もストレートになり過ぎないように工夫されていたりします。
そういった楽曲ももちろん魅力的ですが、本楽曲はその真逆ともいえるような歌詞の構成となっていました。

本楽曲の視点人物である「僕」は普通の男性で、少し不器用な性格です。
一生懸命に伝えようとするけれど、うまく表現できないのです。

しかし、たとえうまく表現できていなくても、好きだからこそ頑張って言葉にしようとする姿は、それ自体がけなげで感動的です。

また、この曲を聴いた人の中にも、好きな人の前では「ああ、うまく言えないな」と感じたことのある人は多くいるでしょう。

この、素直で不器用な姿は、私たち自身の恋愛観とリンクして、聴き手に感動を与えるのではないでしょうか。

繰り返される「何でもないよ」

本楽曲のサビでは、“「何でもないよ」なんでもないよ“と、同じ言葉が二回繰り返されています。
これは、一つは思わず口からこぼれた実際の言葉、もう一つは心の中で言った言葉だと考えられます。

先にも述べた通り、「僕」には少し不器用な面があります。
サビにあるような歌詞は、もしかすると本当は、似たようなことを「きみ」に伝えたかったのかもしれません。

しかし不器用な「僕」は、うまく言葉にできず、まごついてしまったのでしょう。あきらめて、「なんでもないよ」とごまかしてしまいます。

ですが、あきらめて口にした「何でもないよ」、これは本心と違うわけではありません。

それは、”言葉が邪魔になるほどの心の関係”という歌詞からもわかります。
好きであるからこそ、そこに言葉はいらないのです。

「何でもないよ」という言葉が二回繰り返されることで、「好きというこの気持ちを表すことのできる言葉はない」という「僕」の本音が表現されていると言えます。

タイトルの「、」の意味

本楽曲のタイトルには、「、」が使われています。「、」は普通、そのあとに他の言葉や文章が続く際に用いられますが、本楽曲では続きが示されていません。

例えば、「何でもないよ、ただきみのことが好きなだけだ」のように言葉を保管してあげれば、わかりやすくなります。

こういった意味では、「、」を使ったのは、聴き手に解釈をゆだねるという意味合いがあるからという考え方もあります。

しかし、私の考察では、もっと他の意味があるのではないかと思っています。

それは、「実際のところ『好き』という気持ちを表す言葉は存在しない、だから『、』の続きを空白にしたのではないか」という考察です。

視点人物である「僕」はいろいろ言葉にしようとしますが、そのほぼ全てを「そんなんじゃない」と言って否定しています。
結局のところ、「僕」の気持ちをうまく言葉で表すことはできないのでしょう。

タイトルの「、」の後には本来言葉を続けたいが、「僕」の気持ちを表す言葉は見つからないだからこそ、本楽曲のタイトルを「、」で終わらせたのではないでしょうか。

筆者感想

本楽曲を聴いて、なかなか新しい手法で攻めてきたなあ、と感じました。表現を考え抜いたり、複雑な比喩表現はラブソングでよく見られますが、確かに実際の恋愛においては、うまく言葉にできない場面ってめちゃくちゃ多いですよね。

それでもどうにかして伝えたいと思う気持ちも、よくわかります。「僕」の感情はとてもリアルな恋愛を表しているように思えますが、意外とここまでリアルに描いた楽曲はなかったように思います。

この楽曲で「僕」は、ずっとはっきりしないようなことを言っています。だからこそ私たち自身の恋愛体験にリンクするし、そこにリアリティが生まれるのだと思います。

そして、言い関する素直な「好き」という気持ち。使われている言葉は簡単なものでも、こういったところにある本楽曲の味わいはとても深いものだと感じました。

この記事の感想やご意見など、是非コメント欄までお待ちしております!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

それでは(@^^)/~~~

 

narusanをフォローする

コメント

タイトルとURLをコピーしました