こんにちは!
今日は、優里の「ベテルギウス」を徹底考察し、歌詞の意味を解説していきます!
ドラマ『SUPER RICH』の主題歌である本楽曲。人と人が織りなす人間関係と、そこから生まれるストーリー。
つながっていくことで輝きを増す人間の生き方を、空に輝く星々になぞらえて歌った本楽曲は、ドラマ『SUPER RICH』の主題歌にぴったりです。
そんな本楽曲の魅力に、歌詞分析の観点から迫っていきます!
ドラマ『SUPER RICH』の主題歌
本楽曲は、ドラマ『SUPER RICH』の主題歌として書き下ろされました。
ドラマ『SUPER RICH』は、ベンチャー企業「スリースターブックス」の破天荒な女性社長である「氷河衛」を主人公として描かれます。
幸せのカタチ=スーパーリッチを追い求めるキャリアウーマンの波乱万丈な半生が描かれています。
一人の人間を中心としながら、様々な人間関係を描くドラマ『SUPER RICH』は、主題歌となる「ベテルギウス」に通ずるところが多々あります。
本楽曲の歌詞を、ドラマのワンシーンに重ねながら楽しむのも、また楽しいかもしれません。
また、本楽曲のタイトルは、主人公の企業名である「スリースターブックス」にちなみ、星の名前が付けられていると考えられます。
「ベテルギウス」という星

ベテルギウスはオリオン座にある恒星です。同じオリオン座のリゲルに次いで2番目に明るい星となっています。
また、おおいぬ座のシリウス、こいぬ座のプロキオンとともに冬の大三角形を形成します。
このことからベテルギウスは、オリオン座と冬の大三角形という、冬の夜空を代表する両者を結ぶ星であると言えます。
一つの星を中心とし、そこから枝分かれ上に伸び様々な星座を形成する夜空の世界。
本楽曲では、自分を中心として広がっていく様々な人間関係を夜空の星々に例えて、歌詞が展開されていきます。
こういった点から、本楽曲のタイトルに選ばれた星がベテルギウスであったと予想されます。
歌詞の意味
1番
空にある何かを見つめてたら
優里「ベテルギウス」ー作成:優里
それは星だって君がおしえてくれた
まるでそれは僕らみたいに 寄り添ってる
それを泣いたり笑ったり繋いでいく

夜空を見上げる二人の姿が描かれるところから、本楽曲は始まります。
この二人は、ドラマの内容と照らし合わせるのなら、男女の組み合わせであると考えるのが妥当でしょう。
しかしながら楽曲単体で見ると、この二人の関係性は非常に多様なとらえ方ができます。
恋人関係、仕事仲間、部活動など同じ志を持つ者同士。
同性、異性、様々な組み合わせが考えられます。
いずれにせよ共通するのは、この二人が「苦楽を共にした、非常に親しい関係」であるということです。
”まるでそれは僕らみたいに寄り添ってる
それを泣いたり笑ったり繋いでいく”
この歌詞は、2人が一緒にいる状態のことを、夜空に煌めく星々に例えた表現になっています。
時には泣き、時には笑いながら、様々な出来事の繋がりの上に今があるのです。
何十回 何百回 ぶつかりあって
優里「ベテルギウス」ー作成:優里
何十年 何百年 昔の光が
星自身も忘れたころに 僕らに届いてる
ここでは、夜空に輝く星々がどのようなストーリーを辿って、私たちのもとにその光がたどり着くのか語られています。
”何十回 何百回 ぶつかりあって
何十年 何百年 昔の光が”
星という存在は、幾度となくほかの星と衝突を繰り返し、やがてそのかけらが集まり一つの星となっていきます。
はじめはごく小さな星たちが、何度も衝突を繰り返すことで一つの大きな星となるのです。
また歌詞にもあるように、星の光というものは何十年何百年、もっと遠い星では何万年という過去の光を我々は観測しているといわれています。
地球と夜空の星々は、光の速度(約秒速30万㎞!)をもってしても、それほどに離れています。
この部分の歌詞では、今夜空に輝く星たちにも、遠い過去から紡がれてきた複雑なストーリーがあることを表しています。
僕ら見つけあって 手繰りあって 同じ空
優里「ベテルギウス」ー作成:優里
輝くのだって 二人だって 約束した
遥か遠く終わらない ベテルギウス
誰かに繋ぐ魔法
僕ら肩並べ 手取り合って 進んでく
辛い時だって 泣かないって 誓っただろう
遥か遠く終わらない ベテルギウス
君にも見えるだろう 祈りが

ここでは、二人の出会いから現在までを星に例えて表現しています。
”僕ら見つけあって 手繰りあって 同じ空
輝くのだって 二人だって 約束した”
二人は夜空の星のように引き寄せあって、今こうして同じ空を眺めています。
夜空の星が1つでは輝けないように、二人はいかなる時も共にあるということが表現されています。
”遥か遠く終わらない ベテルギウス
誰かに繋ぐ魔法”
オリオン座と冬の大三角を繋ぐ、まさに星を繋ぐ星であるベテルギウス。
このベテルギウスの特徴に、今同じ空を見て繋がっている自分たちの姿を重ねて、ベテルギウスのことを「人と人を繋ぐ魔法の星」と表現しています。
”僕ら肩並べ 手取り合って 進んでく 辛い時だって 泣かないって 誓っただろう”
という歌詞には、二人はこれからも共にあることが示されています。
辛いことがあろうとも、二人でいれば乗り越えられる。これまでも、これからも。
夜空を見上げ、再び誓いを交わす二人の様子が描かれた歌詞です。
”君にも見えるだろう 祈りが”
に示される「祈り」とは、はるか昔から変わらず星々を繋ぐベテルギウスに、「これからも共に生きていきたい」という願いを込めて、夜空を見つめる様子が現れた歌詞であると考えられます。
2番
記憶を辿るたび 蘇るよ
優里「ベテルギウス」ー作成:優里
君がいつだってそこに居てくれること
まるでそれは星の光と同じように
今日に泣いたり笑ったり繋いでいく
ここでは、二人の過去を「僕」が思い返す様子が描かれています。
”記憶を辿るたび 蘇るよ
君がいつだってそこに居てくれること”
という歌詞からは、「君」は「僕」のことを支え続けてきた存在であることがわかります。
”まるでそれは星の光と同じように
今日に泣いたり笑ったり繋いでいく”
夜空の星座は、様々な過程を踏みながら、いくつもの星がつながることで作り出されます。
星座は、星たちの作り出すストーリーなのです。
そして、人のストーリー、すなわち人生も、数々の小さな出来事が集まって構成されます。(ここに関しては、考察でより細かく解説しています!)
二人が過ごしてきた時間もまた、星座と同じように、煌めくストーリーとなっているのです。
何十回 何百回 ぶつかりあって
優里「ベテルギウス」ー作成:優里
何十年 何百年 昔の光が
僕自身も忘れたころに 僕らを照らしてる
ここでは、二人のストーリーも、夜空の星々と同じように作られてきたことが示されています。
ベテルギウスをはじめとする星たちと同じように、二人も時にはぶつかりあいながら、「僕」自身も忘れてしまうほど昔の出来事が繋がっていくことで、輝く「今」が作られています。
1番の歌詞にもあったように、「僕ら」のストーリーもまた、遠い過去から紡がれてきた複雑なストーリーなのです。
僕ら見つけあって 手繰りあって 同じ空
優里「ベテルギウス」ー作成:優里
輝くのだって 二人だって 約束した
遥か遠く終わらない ベテルギウス
誰かに繋ぐ魔法
前述しているので省略します!
2番以降
どこまでいつまで生きられるか
優里「ベテルギウス」ー作成:優里
君が不安になるたびに強がるんだ
大丈夫 僕が横にいるよ
見えない線を繋ごう

ここでは、これから訪れるであろう困難や悲しみに対しても、二人で立ち向かっていこうとする「僕」の様子が描かれています。
”どこまでいつまで生きられるか
君が不安になるたびに強がるんだ”
夜空の星ほど長い歴史を持つものでも、必ずいつかは終わりが来ます。
永遠に思われた輝きも、いつかは超新星爆発を経て、必ず終わりを迎えます。
そんな「いつか」は、誰にだって怖いものです。「いつか」におびえる「君」を、そして自分自身を励ますために、”大丈夫 僕が横にいるよ”と「僕」は言うのです。
”見えない線を繋ごう”
とは、星座を繋ぐ線のことを指します。
星座を繋ぐ線は、実際には目に見えません。
その星座のことを知っている人にしか、わからないものです
人と人を繋ぐ線もまた、それを知らない人には見えないものなのかもしれません。
しかしその線は、自分たちには確かに感じることができる線なのです。
これらの歌詞からは、二人だけに見える線を、これからも作っていこうという「僕」の気持ちが見て取れます。
僕ら見つけあって 手繰りあって 同じ空
優里「ベテルギウス」ー作成:優里
輝くのだって 二人だって 約束した
遥か遠く終わらない ベテルギウス
誰かに繋ぐ魔法
僕ら肩並べ 手取り合って 進んでく
辛い時だって 二人だって 誓っただろう
遥か遠く終わらない ベテルギウス
君にも見えるだろう 祈りが
空にある何かを見つめてたら
それは星だって君がおしえてくれた
前述の内容とほぼ同じであるため、省略します!
考察
ベテルギウスに込められた意味
この楽曲のテーマとなった星がベテルギウスであったのには、次のような理由があると考えられます。
先の分析でも述べたように、ベテルギウスはオリオン座の恒星であるとともに、オリオン座とおおいぬ座、こいぬ座を繋げる役割を持つ星です。
冬の星々を結ぶ、非常に重要な位置にある星がベテルギウスです。
本楽曲では「僕」と「君」の繋がりが1つの大きなテーマとなっていました。
ベテルギウスは、まさに冬の星々の繋がりを象徴する星と言えます。
そんなベテルギウスに「僕」と「君」の繋がりを重ねたのが本楽曲、ということが言えるのではないでしょうか。
星座の繋がりと人の繋がり

本楽曲には、人の紡ぐストーリーと星座の共通点が示されていました。
楽曲内にも示されたように、星はそれぞれ一つ一つが様々な出来事の繰り返しの中で生まれています
それは、我々が生きるうえで、様々な出来事、人々との出会いの中で形成されていくストーリーと非常によく似ています。
そして、それらのストーリーは繋がりあい、「一人の人生」として大きな集合体を形成します。
まるで、星と星を繋いで作られる星座のように、「一人の人生」は大きく輝くのです。
そんな我々の生きてきた道と夜空の星々は、とても近しい存在であると言えるでしょう。
一つの星を中心としてみたとき、枝分かれに伸び、星座が形成されます。
様々な出来事、人との出会いの中で生まれた我々一人一人のストーリーは、まさに星座であると言えるのです。
筆者感想
本楽曲の歌詞は非常に読みごたえがありました。
星座を人の人生に例えるというシンプルな構想ながらも、星の生まれや過去を我々の人生になぞらえていく展開は、聴いていてとても感動的です。
出来事や大切な人を星の輝きに例える楽曲は多くありますが、ベテルギウスだからこそもつ「星と星の繋がり」に着目した点は、さすがの一言です。
大切な人と聴きたい、そんな楽曲になっていたと思います。
今後も、ますます注目のアーティストです。
この記事の感想やご意見など、是非コメント欄までお待ちしております!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
それでは(@^^)/~~~
コメント
ベテルギウスは赤色超巨星でその生涯を終える寸前である事
もし爆発すれば昼間でも月が2つあるように輝くと予想されている事
でもそれを人が知るのは約600年も後、逆に言えば、既に無い星かも知れない事
それは明日か、明後日か、100年後かも知れない事
その辺も感慨深いです
コメントありがとうございます!
たしかに、そういった面にも宇宙の壮大さというか、ロマンというか、不思議な魅力を感じますね!
今こうしているときにも、ベテルギウスは存在するのか、我々には知る方法がありません。
いつどのように輝き、はかなく消えていくのかわからないという点も、人の人生と重なっているのかもしれませんね。
ゆき様のご意見をいただき、より楽曲への理解を深めることができました!
ありがとうございました!